猫に歯科検診はいつから必要?検診を受けるタイミングなどを獣医師が解説
「動物病院で歯科検診を勧められたけど本当に必要なのかな?」
「うちの子は元気そうだし費用もかかりそうだから受けるか迷っている」
猫の歯科検診について、このように迷っている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか?
猫は見た目が元気でも口の中では歯周病などが進行していることがあります。
症状に現れない猫の歯の異常を見つけるためには、猫の歯科検診が重要です。
この記事では、猫の歯科検診が必要な理由や受ける頻度、費用の目安について解説します。
猫の歯科検診を受けるかどうか迷われている飼い主様は、ぜひ参考にしてください。

猫の歯科検診が必要な理由
猫の歯科検診が必要な理由は、猫の多くが歯科疾患を抱えている一方でそれらが見つかりにくいためです。
猫の歯科疾患は歯ぐきの下など目に見えない場所で進行することがあります。
そのため、通常の健康診断で口の中を見ていても全ての歯科疾患が発見されるとは限りません。
例えば猫の歯の吸収病巣と呼ばれる病気は見ただけでは発見が困難です。
猫の吸収病巣とは歯ぐきの下の部分の歯が溶けてしまう病気です。
このような変化を見つけるためには歯科用レントゲン検査が必要になります。
「食欲もあるし、元気だから大丈夫」と思っていても、実際には目に見えない場所から病気が少しずつ進んでいるかもしれません。
元気なうちから定期的に歯科検診を受けることが、猫の歯の健康を守るために大切です。
猫の歯科検診はいつから?頻度は?
猫の歯科検診を受ける頻度は年齢や口の状態によってさまざまです。
ここからはライフステージごとの猫の歯科検診の頻度の目安を解説します。
1歳未満の子猫の歯科検診
1歳未満の子猫では、ワクチン接種や健康診断の際に歯もみてもらいましょう。
乳歯が残ってしまう乳歯遺残などが見つかることもあります。
乳歯遺残は放置すると歯垢が溜まりやすくなり、歯周病の原因になることがあります。
猫は子猫の頃から歯周病がみられることがあるため、歯ぐきの状態を確認することも重要です。
1歳〜7歳の猫の歯科検診
1歳〜7歳の成猫では年1回の歯科検診がおすすめです。
猫の歯周病は初期では目立った症状が見られないことも少なくありません。
そのため症状がなくても定期的な検診が重要です。
歯石の付着の程度や歯肉炎の有無などを確認し、歯周病の早期発見につなげましょう。
8歳以上の高齢猫の歯科検診
8歳以上の高齢猫では年1〜2回程度の歯科検診がおすすめです。
歯周病以外にも吸収病巣や腫瘍などのリスクが高まるため、よりこまめなチェックが必要です。
猫の口臭に悪化が認められた場合や食べ方に変化があった場合は、予定より早めの検診も検討しましょう。

猫の歯科検診の内容や費用は?
猫の歯科検診では猫の状態に合わせて必要な検査が行われます。
視診だけで終わる場合もあれば、より詳しい検査が必要になり歯科用レントゲン検査などが提案されることもあるでしょう。
ここでは、歯科検診で確認する内容と費用の目安について解説します。
猫の歯科検診で確認する内容
猫の歯科検診では歯周病やそのほかの歯科疾患がないかを確認します。
主な確認項目は次の通りです。
- 歯や歯ぐきの状態
- 歯石の付着
- 口臭
- よだれ
これらの所見をもとに、歯周病やそのほかの歯科疾患が疑われないかを評価します。
歯ぐきの赤みが強い場合や歯周病の進行が疑われる場合はさらに詳しい検査が必要です。
猫では、歯が溶けてしまう吸収病巣など見た目だけでは気づきにくい歯科疾患も少なくありません。
猫の歯科検診ではこのような病気を見つけるために、必要に応じて歯周ポケットの検査や歯科用レントゲンなどが使われます。
猫の口に気になる症状がある場合は一度病院に相談してみましょう。
猫の歯科検診の費用の目安
猫の歯科検診の費用は検査内容や病院によって異なります。
視診と触診が中心であれば比較的費用を抑えられるでしょう。
一方で歯科用レントゲン検査や歯周ポケットの検査などの精密検査では数万円かかることがあります。
これは全身麻酔が必要になることや視診などの歯科検診に比べて特別な設備や技術を必要とするためです。
また、猫の歯科検診で異常が見つかった場合には追加の検査や治療が必要になることもあります。
猫の歯科検診の費用が気になる場合はどのような検査が必要なのかを事前に確認しておくと安心です。

まとめ
猫の歯科検診は通常の健康診断では見つけにくい口の中の変化を早めに発見できます。
猫は不調を隠すことが多く、歯周病や吸収病巣などの歯科疾患が気づかないうちに進行していることも少なくありません。
猫の口の中に症状がなくてもライフステージに合わせて定期的に歯科検診を受けるのがおすすめです。
猫の歯科検診を定期的に受けて猫の歯の健康を守りましょう。
当院では歯科診療に力を入れています。
歯科検診に関するご質問や猫の口について気になることがあれば、当院までお気軽にご相談ください。


